開業セミナー

商工会の開業セミナーに参加した。

内容にはそれほど期待していない。

受講すれば会社設立時の登録免許税の軽減や日本政策金融公庫新規開業資金の貸し付け利率の引き下げなどの優遇が受けられるから、それが目当てだ。

心配なのは、グループディスカッションなど他の受講者との交流の時間が多く設けられている事だった。グループメンバーに苦手なタイプが多かったら苦痛に違いない。そして、私は苦手とするタイプが多い。他人を好きになるのはあまり得意な方ではないと思う。

講義内容と講師は、予想通り。本業で忙しければ、商工会の講習の講師などする暇はないだろう。

最大の心配の方は、杞憂に終わった。

少なくとも本日のグループメンバーは皆素敵な方たちばかりだ。講師の講義を聞くより、ずっとグループメンバーと話していたい。そしてその方が有益ではないかと思った。

グループメンバーは営業職の方、店舗スタッフの教育を担当されている方など、人と接する仕事の方ばかりで、皆、人前で話すことや、人と接することを得意としているという。とても驚いた。私は人前で話すことも、よく知らない人と話すことも得意ではない。できればやりたくない。大人なので何とか頑張ってこなすようにはしているが、うまくやりおおせていないことが多いと思う。自分のように人前で話すことや、初めての人と会話することが苦手なのはごく普通の事で、その点において自分は多数派に属していると思っていた。ところが、今日の私は圧倒的少数派であった。少し気落ちした。

とはいえ、人と話すのが得意な皆さんとの交流は、とても楽しかった。

メンバーの会話の降り方や受け答えなど、素敵だと思った。

若干の劣等感を感じたが、いつものように今日初対面のグループメンバーの皆さんは、私の事を「ちょっと面白い人」として認識してくれたようだ。まずは良しとしよう。

Sun Oct 1st, 2023 開業届

 雇用保険の受給期間も終了したし、とにもかくにも開業届を出してみることにした。

 失業したし、これを機会に新しい趣味であるミシン刺繍を商売にすることを思い立ち、作品をフリマサイトなどで販売してみている。全く売れないこともないが、生業にするにはかなりの改善改良が必要とされるようである。そんな状態なので、開業届などを出す必要があるとも思えないが、届を提出し、無職から自称自営業への転身のきっかけとしてみようと思う。

 届は国税電子申告・納税システムe-Taxを介して提出できるらしい。在宅派の私としては、オンラインで処理できるものは必ずオンラインを使用する。ネット情報によれば、ついでに『青色申告承認申請書』も提出しておくのが良いらしい。 青色申告の方が控除額が大きく取られる税金が少ないのでお得のようだ。しかし、今年の残すところあと3カ月、その間に所得税を納めさせていただけるほどの収入を得られることなどあるのだろうか?疑問ではあるがとりあえず提出しておくことにする。

 e-Taxはこれまでにも確定申告で使ったことがある。多分できるだろう。google様にお伺いしたところ、e-Taxから「開業届」を選択することで簡単に提出できるとの回答も得ている。しかし、e-Taxのどこを探しても「開業届」は見つからない。「開始届」が似た感じだが、どうも違うようだ。google様に伺ってみると”開始届出書は、e-Taxを初めて利用される方が、利用者識別番号を取得するための手続です”とのこと。やはり違う。どうやらe-Taxには私が利用しているweb版のほかにdownload版があり、開業届はdownload版でしか提出できないようだ。仕方ないのでe-Taxをダウンロードすることにする。ここまでで既に1時間以上経過している。用紙をプリントアウトして封筒に入れてあて名を書いて、切手を貼ってポストに投函してするという方法を採用していたら、もう届出書の提出は完了していたに違いない。気にしても仕方ないので、気を取り直して開業届のオンライン提出作業を続けることにする。

 無事e-Taxソフトを入手するも、非常に昔懐かしいというか、レトロな操作画面で困惑する。目当ての「開業届」の項目がどこにあるのかさっぱりわからない。再びgoogle様にお尋ねすると、どうやら「所得税」に含まれているらしい。「所得税」を選択して進んでいくとおおっ。作業開始から90分以上探し求めていた「開業届」の作成ボタンをとうとう発見。記入項目はそれほど多くない。住所氏名等、事業の内容等が必須項目で、屋号は記入しなくてもよいようだが、これは昨夜から熟慮に熟慮を重ねて決定している。『祐製作所』と入力した。「給与等の支払いの状況」の欄で手がとまるが、これは従業員を雇用する場合に記入する欄であり、一人で細々とする予定の私には関係がない。作成完了をクリックすると「送信可能一覧」ボックスに収納されたようだ。
 続いて「青色申告承認申請書」を捜索する。「開業届」と同時に提出することが推奨されていることから、同じく「所得税」に分類されていると見当をつけて、すんなり発見できた。こちらも記載事項は多くない。住所氏名等のほか、屋号、事業内容等は既に記入された状態でフォームが表示される。「簿記方式」の欄では「複式簿記」を選択する。そんなものを作成したことは無いが、会計ソフトを使用すれば簡単に作成できるとgoogle様が仰っていたので何とかなるだろう。「備付帳簿名」を選択する欄では、もはや何を聞かれているのかわからないが、これまたgoogle様にお伺いして、お勧めの8種類にチェックを入れる。何か間違っていてもきっと何とかなるだろう。

 作成した2つの書類を送信する。「以下の送信データは現在審査中です。」という即時通知が表示される。「審査の結果、正常に受け付けられない場合があります」などと記載されていて不安を誘われるが、正常に受け付けられない場合でも「申し訳ありません」と言って係の方の指導に従えば何とかなるだろう。

 これで無職を卒業して公式に自営業者である。